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詩人:甘味亭 真朱麻呂
もう昨日の僕もそれよりずっと昔の僕もここにはいない
どうやら僕はこの悩みや迷うことからは一生逃れられないらしい
今日悲しんだ気持ちと昨日の悲しみを重ね合わせた瞬間に
僕はもうその時から過去へは帰れないんだと気付いていた
心の奥の奥でそよ風のようにくすぐる重いがまたひとつ消えてく 僕から遠ざかる
もう逢えない僕は昨日の僕でもその先の僕でもないから 今日は今日の僕だからね
確かに昨日の僕はここにいました
けれど昨日の僕は永い眠りにつきました
まるで1日が過ぎて眠りから目覚めたときにはそれはもう僕じゃないようだね
確かに僕には違いないけど昨日夢の中で手を振りさよならした
昨日の僕にお別れを告げたのは嘘じゃないだろ 消すことなんかできはしない
だって昨日の僕もその先の僕も僕だから
今の僕と何も違わないし 全て同じだけど姿も形も中身も考えてることも だけどただひとつ違うとすれば今の僕は決して昨日の僕じゃないってことだけ 違うのはただそれだけさ
だからこの気持ちは明日も変わらない 考えることやそのほかの全て
それはただ単に昨日の僕も今日の僕も同じ僕だから だけれど違う そのわだかまりだけを残したまま頭を悩ます毎日は昨日の僕にもらった悩みかな 今日が終わると同時に 眠りにつくと同時にその僕は明日の僕と入れ替わるために明日の僕に夢の中で今日までの記憶を渡す
そのあずけた記憶はまた明日の僕にその僕が今日を終えるまで大事に守り続けて
その僕の今日が終わると同時にまた同じように明日の僕に手渡しで夢の中で僕は明日の僕になる 僕の中には幾人もの僕がいてそれを繰り返すことで毎日毎日僕はその日の新しい僕に目覚めるたびなっているんだ 今日の僕に 常に新しい僕にされど何も違わない僕に生まれ変わって そして今日も今日が終わると同時にその僕は永遠へと消え去り別れを告げるけど