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詩人:甘味亭 真朱麻呂
行き詰まりになる
押し込むように無意味に流す過去がもう
いっぱいいっぱいで入りきれないようだ
想ってるよりも
世界にはたくさんの想像や知らない事があふれているから
あんまり知ったような口は訊かないで
その生意気な口振りがいつでも他人を怒らせる 時間は時間でいつでも僕を追い立てるように流れ 僕は僕でビビっちゃって臆病風に吹かれて黄昏
表紙のない物語
題名もない物語
その中で幾億もの奇跡の様な偶然に出逢う
その度に喜びと悲しみに出逢い何かを知る
この先手放せなくなるほどかけがえのない大切なものになる貴重で不確かな記憶を
心が目覚めれば解るよ
夜明けの街にいま陽は昇る時が動き出す
夜明けの街に陽が昇る刻に
夜明けの街に陽が昇りまた朝が始まるよ
僕を突き動かすものはいつでもいたいけな瞳の君 全ての出来事があの日から偶然じゃないと思う気持ちは本物(しんじつ)か
そして絶え間なくきりもなくあふれる敵でも味方でもない脳天からつま先まで食えない欲望(やつ)
取りあえず支度してさ 日常のゴングが鳴るから今日も出掛けるんだ 遠い旅へ 小さな旅へ 悲しみと喜びそれと愛 背負(しょ)っていつも時計の針が出発の合図を報せる その時がきたら目覚めていつもの様にコーヒーでも啜りゃ良いのさ
そしてそんな事を繰り返していつか 僕を突き動かす始まりのゴングが鳴らなくなるまで 何度となく何度でも繰り返してく それが生活
繰り返していくことこそ生活の基本形
そしてゴングがいつの間にか鳴らなくなったらそれはそれで みんなそうだしなにも不思議に思わないそれどころか終わった事にさえ気づかないかもな『目を覚ますそして飯を食う』そこから始まってく'誰か'の生活がただもっともっともっと笑えるような幸せに満ちた日々を暮らせるようになりますようにと願い今日が終わる度どうかと思い直しながら眠る。