詩人:高級スプーン
あ〜なんか遠退く
私は
私から離れてって
私は
私じゃない誰かに
嫌だ
助けて
君は君を
自分の力で
自分の中に留めるのに
精一杯で
誰かや僕が
触れようとした手は
君を擦り抜けて
虚空を振る
僕に
どんな力が
備わっていても
違う次元に
流された君を
助けられないよ
どうしよう
今日もまた
君が戻ってくるのを
待つしか出来ない
どんな僕も
役には立たない
こんなにも
苦しんでる姿を見ても
待つしか出来ないんだ
一人ぼっちを救えない
いつまでも
手をつなげないまま
隣に居るよ
いつまでも
ここに居るよ
君が再び
目を覚ますまで
僕は隣に居るから
私は
私は
誰の手も
掴めずに
沈んでいく
頭から吐いて
浮かぶのは
痛みだけ
嫌だ
助けて