詩人:どるとる
ふるさとの夕暮れは赤く染まり 燃えている
ゆうやけこやけで帰る カラスの鳴き声
真っ赤な空に 落ちる夕日を 高台から眺めて 少し涙ぐんだりして
ゆうやけこやけ なんて 切ない響きだろう
帰る場所はあなたにはありますか?
ないならつくってみようよ 愛を育んで
ふるさとは心の中に
見えない 瞳の中に
浮かぶ 景色なのさ
あの夕暮れのように
熱いくらい燃えている あたたかい場所さ
さあ 帰ろう
ふるさとに
夜汽車 つかまえて
今すぐ 思いたったら揺るぎない心は止まらない 列車になってふるさとへ僕を連れて行く
ゆうやけこやけでまた明日 手を振る帰り道
もう会えないなんてさ 嘘言うのはやめて
明日会えると誓ったなら懐かしいあの人へも会いに行こう
待ってくれてる誰かが人にはひとりはいて
待ってくれてる場所が人にはひとつはあるはずだ
さあ 燃えるような
気持ちが沸き上がったら
着の身着のまま
あるがまま
僕は走り出す
夕日に向かって
ふるさとへつづく路を 辿っていくよ
あの顔もあの顔も
忘れられないから
あの声もあの場所も
懐かしすぎるから
会いに行こう
会いに行こう
ゆうやけこやけで日は暮れても
明日にはまた会える
明日には笑っている
そうだ、僕は帰るんだ
都会に染まりきったさびしい心を洗える場所まで
ネクタイなんか放り出して
ビルなんかない
田んぼばかりの桃源郷へ。