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詩人:旅人モドキ(左利き)
反吐の逆あがりが算盤をけちらし ほころぶ薬玉が泣き叫んでも魂消てはならず
尽日あてどもなく流離う案山子らと
項垂れつつ長閑な宙づりの荒屋でかさぶたと化し
カスタネット風じゃんけんは奇天烈にののしられ
うぬぼれへの扉をなまめかしい陽炎が妨げても
なめらかな潮騒に被さるつつがない戯言は 少数決での思わぬ裏切りさえ手懐け
ひょろながい乱雲と絡まりあって たなびく億兆ものプリズムに惑わされ
懸賞に抜けめない覇王樹が渦まき 没分暁漢とコラボレーションした海象が
放射冷却の羅列でしめ括る街角のろし祭り