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詩人:壬治
ちいさな偶然と気紛れが
愛するものを引き寄せた
愛したいものを発掘した
ひねくれた心
包み込むように
わたしはやさしい光を見た
突き落とされる先は
どこでしょう?
深くふかい恋の海
底へいくほど
暗くて何も見えない
もがけばもがくほど
溺れていく
すべては運命だと
君が言った
わたしは信じる決心した
それはまるで
映画のような
とても印象的なワンシーン
ずぶ濡れの彼とふたり
甘いココアで乾杯
雨と涙のシャワーの中で
愛を識る
シャボンの泡ごと
喰らい尽くして
張りつめた糸のような
緊張のあと
不意に微笑んで
君は髪を撫でた
わたしは確かに夢に触れた
一日が終わるより前に
摘み取っても
かまわないよ