|
詩人:甘味亭 真朱麻呂
瞼を強くギュッとつむって
ときにはやさしくつむって
ゆっくり静かに開けてごらん
そしたらそこには
なにが見えたの?
嘘みたいなものが 幻みたいに揺らぎ夢のような?
なにが映ったの?
それとも
今日まで生きてきたのになにも映らなかったのか?
暗闇にも似た明るい真っ白なだけのまぶしいものか?
そのあまりのまぶしさに目を閉じ打ち消す夜明け
その答がわかるまでずっと問いかけ続けてく 真実は闇の向こうそのまた向こうにある本当の探している答の在処はそこにある
この終わりのない永遠に消えても真っ黒に書きなぐった今日もいつかの過去というきのうたちのように闇に葬りまた真っ白な今日の始まりに戻る いつか始まらなくなるまで始まりもしないから終わりもしないなにもない静寂の眠りに落ちるまで…繰り返してゆくのさ
新しい場所へ
また 新しい想像を抱えていく様に背負ってゆくかのように
旅人みたいにその押しころした寂しさを
押しころしてきたもどかしさを束ねて
これだけいくつもの今日というもう戻らない永遠の中に消える幻を追いかけて
想像の波に飲まれないように走りつづける日々
新たな試みをして
新しい発見をしよう
新しい自分を見つけよう
いくつもの今日を終えるたびそれと同じ数だけ抱えてきた悲しみの種を心の田畑に蒔き花が
少しずつ少しずつ日を追ってくたびに膨らんでいった
『まだ今から考えればあの頃なんて幸せだった』とは逆の今を何故だか生きてる
もっと素直にいつまでも変わらないはずの純粋もそうやって生きていれば変わらなくてもすんだのにと考えて受け入れるままに生きたかった そう思えた
今は ああ もう遠い過去としてのはるかな記憶でしかないさ 昔話にもならないさ
なのに心遠ざかるほどに悲しくなってしまうのは何故かなあ?もう もどかしすぎてその意味をきくことも僕には言えなかった。