詩人:どるとる
ねえ
僕の声は君に届いていますか?
この世界で一番君が大好きだと言ってくれた人の声だよ
ねえ
君の声は僕に届いているのかな
どんなに愛しても愛しても届かない声があるんだ
それはそれは少し風が吹いただけでたやすく 散ってしまう
はかなげな花びらによく似てる
君のこと 一番近くで見ていて
全てわかっていたようで
肝心なことはなにもわかってあげられず
どうでもいいことだけ 無意味にわかっていたよ
そんな愚かな僕をゆるしてほしい
幸せすぎることにまぎれて 見えなくなっている本当の幸せ
僕の目にうつっている幸せなどくだらない欲望がみせる幻
本当の幸せはそんなものよりはるかに素晴らしいのに
僕らが求めるものはなぜか形あるもの
本当の幸せは目には見えないものだけど
とても大切なもの
平凡な毎日がどれだけ大切なのか
あまりに幸せすぎて僕らは見失ってる
本当に大切なもの
本当に必要なもの
あふれすぎている
ものの多さに
埋もれてる幸せ
今こそ掘り起こして
見つめ直すんだ
平凡の中にある
本当の幸せを
幸せってきっとたとえていうなら 君がくれるささやかな瞬間の笑顔だったり
人と人のつながりだったり 誰かが誰かを思う気持ちだったりするのに
僕の目は節穴だったね
何もわかっていなかった
何もわかろうとしなかった
目に見えるものばかり 求めていたよ
平凡の中にある本当の幸せを見つめれば
本当に大切なものが見えてくる
君がふとした瞬間
涙を流すとき
僕にはなにができる
僕はなにをすればいい?
見過ごしていた君の悲しい日々を
僕は今から
取り戻してゆく
幸せすぎて麻痺している僕らの心の中に誰かとのつながりを極端に拒んでる壁があるなら今すぐ壊して
君の声を聴くよ
君の声を受け止めるよ
君は今悲しいんだね
やっと長い夜が明けた
一番大切なものは
一番近くにある
君が笑った。