詩人:甘味亭 真朱麻呂
いつも通りの退屈な朝におなじみなnews
パンにかじりつきながら僕は腕時計見る
事の起こりはいつもひょんな事から始まるんだね わざと笑ってみた
泣き顔でいつも泣きたいけれどなんだか泣いてられない気がして 泣いちゃいけない気もしていた
いつものように朝がそこまで迫るたび
なんか知らない焦りが汗になりにじみだしていくんだ 何におびえているのか いつか来るさよならの向こうを見つめながら遠ざかる街を眺め泣いた 君はあの日からどれだけ歳を重ねたのか 不安はいつの間にかじゃまな鎖に変わり
僕らをまるでどこかからねらい撃ちにしてるみたいに 大きなあこがれはやがてかなわないとしたらその瞬間で傷になる運命さ
誰も人をころせば罪をかぶるように自分をころしても罪なのさ
変わらない日々でもどんなに苦しい気持ち抱えてたっていいわけやきれいごとしか君の口では語れない
だって全てが真実を誤魔化すために答を覆い隠す
目をつむればまるでそこは夜の遊園地
楽園を求めさまよった心は ああ 人の心までも老いさせる 煙にまかれているような気分さ 僕ら
そして目を開ければそこは昨日と何ひとつ変わらない世界
窓の外 開け放つ
カーテンを両方の隅に左右に引いたらまぶしい光が昨日と今日とはもう呼べないように今日は明日というまた新しい今日だという事実を伝える光
差し込んで 今
僕はまた今日を生きる
繰り返す長旅に疲れ果てた心が溜息をこらえきれず その気もなく無駄にカッコつけて主人公のように 抑えはしない
そこには今日という悲しみを分かち合える僕と新しい未来がまっているだけだから さり気なく何気なく愛くるしいほどに愛しても愛しても憎しみは消えない その愛の深さの分だけ
死に絶える瞬間のようにはっと気づきあえて口を結ぶ なにも言わずなにも言えず僕はただ瞼を閉じた まだ生きている者ゆえ。