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[122922] 春に夏を遠く想ふ

詩人:甘味亭 真朱麻呂

半袖でもまだ暑いくらいの夏の日に
僕らは比較的涼しげな畳の部屋で寝ころんでぐったりしてた
こんな夏の日には
何もやる気が起こらない
こんなだらしない生活が別にだめとか
考えてもないから
自分の怠け心にはいっつも忠実で簡単に受け入れてしまう
だからって変える気は毛頭ないのです
真夏日には何もしなくても大量の汗と共に体中の水分があふれるからその分外から摂取しなくちゃ
体が火照って水分を求めているよ
冷蔵庫を開ける手もべとついて気持ち悪い
ひんやりとした冷気に僕はありがたさを感じた この大げささ

だけれど何よりもありがたみを感じるのは このクーラーガンガンにきかせた部屋
どれだけ幸せがこの世界に今あふれていても僕は迷わずこの幸せな時を選ぶ
そうしてそれ以外は何ひとつ望まない
なにもいらない
これぞ夏の唯一の幸せさ 極楽 またも大げさだね

だけれど夏の日に
クーラーもなくて
扇風機だけで
クラス生活など
もう考えられない
一昔前じゃそれが
当たり前だったというから
今クーラーがあるこの時代に生まれてよかった 幸せさ
僕はこんな事で幸せ感じる 本当の幸せとはなんて簡単さ
多分こんな幸せの積み重ねをいうのだろうね

何をいっても
何につけても
これが一番の夏の日限りの幸せさ なんちゃって

半袖のパンツ一丁
女の子には考えられないしできないだろう
男だけにしかわからない この素晴らしい瞬間 まさに天国
暑さから逃れ
家に帰ったときの
あの熱っぽいもやもやとしたゆがんだ世界が嘘みたいに汗も引いて 僕は今少し大げさだけれどこれ以上の幸せなんて考えられないくらいに
僕は幸せなのです
幸せ感じてます
なんて思い出した
夏のあの日 だいたい毎年同じような景色で 今年もかななんて思った夏間近の春の日 春風と内緒のお喋り。

2008/03/15 (Sat)
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