詩人:ユズル
ある日 空と思って
見上げたのは 何故か 地面でした
真っ黒な土が
衰えた木々をたたえて
見下ろしているのでした
枯れた花が
心の先っぽに
ひっかかって
泣きそうだと
感じたのに
涙さえ
枯れていた
色のない風がどこからか
吹き荒れているようで
軋む音が 消えない
もう一度 もう一度
呼ぶ声はだれのもの
もう一度 もう一度
あの空が 見たい
枯れた花が
心の先っぽに
ひっかかって
泣きたいと
願ったら
何度も願ったら
枯れ果てた
泉から
たった一粒
たった一粒
はじまりの涙
2013/01/01 (Tue)