詩人:甘味亭 真朱麻呂
車道を挟んだ歩道で二人は立ちすくみ
ただ無言で雨に濡れていた
時間の速さに足を取られて
いつの間にかなにか大切なものどこかに落としてしまったらしい
君の濡れた瞳にはいま僕じゃなくて
なにが映っているのか
街の明かり
流れる人の波
目を合わせるだけでこんなに胸苦しいんだ
だから
ウィンクララバイ
君と僕がこれ以上一緒にいる意味はないのかな
僕と君の愛はどうやらここで行き止まりみたいだ
後にはいつまでもいつまでも立ち尽くした僕がいるだけでした。