詩人:高級スプーン似
道端に
きみの首は転がってない
あっても
猫かゴキブリくらいで
痴漢とひったくりに
気をつけて
ナイフをくわえて
走る鬼には
気を配らない
財布を忘れて
困るくらいで
手ぶらぶらぶら
千鳥足
根拠なく平和を確信
オートロックひとつで
安眠できる
大丈夫
枕くらいの高さから
足を踏み外しても
死なないって
本気で言ってんの?
でも
人はいつか死ぬから
必ず死ぬから
安心して
生きていいよ
もっともっと
肩の力を抜いて
へそも魂も
取られちゃいな
鬼はそこまで迫ってる
だから
震えずに眠れ
楽を得んため
恐怖を捨てて
すやすや
すやすや
すやすや眠れ