詩人:甘味亭 真朱麻呂
様々に入り組む
僕らの日常 少しずつくるってく
壊れるように
もう既に壊れてるように
とっくの昔に買ったラジオ 今じゃ
大切なものはいつでも似て非なる真実
答を探して問いかけても目的とする答にたどり着かないんじゃしようがないし悲しくなるだけ
残るのはむなしい気持ちだけ だけ…
真夜中のラジオに耳を傾けるように
静かに日々は過ぎる 静かに日々は過ぎた
待ち遠しいはずの二十歳の誕生日も過ぎた
人それぞれ みんな
追いかけているものが違うのさ だからこそ みんな何かを時々見失っては涙するよ
真夜中のラジオを聞き入るその僕の心があれば きみの話もあの時今みたいにしてたら少しは聞けたと思ったのに 『時すでに遅し』で溜息があふれた
正しい時間配分で時を配る見えない郵便屋が朝を今日も届ける 心のポストに
それでもいつでも日々は過ぎてゆく
悲しみを背負ったまま
だけれど僕はきみを忘れられないの
何年後へも何十年後へも日々は僕をはこんでゆくよ 別々のぬくもりを見つめる過去に恋したふたりは
もう今はただの他人で
人間恋人だったといえども離れればたちまちただの赤の他人になってしまう
変わってしまう
別れを決めた時点で 別れを決めた時から 僕ときみはただの他人
ただの赤の他人さ
つながりもなんの関係も断たれた人たち 悲しい名残も今じゃ嘘みたいに晴れやかなのは言わないまま
胸のポストにしまっておこう 誰も取りには来ない 一生引き取りには来ない小さな小さな手紙に書かれた悲痛な言葉の数々 乱れたようにふるえた文字があらわすのは本当の胸の内
呂律が回らないみたいに文字の羅列がひどく崩れてた
僕だけ知ってること くだらないことだが僕には他人事じゃすまされない他人となった今でも変わらないね
真夜中のこの募る淋しさだけは拭えない そしてまた今夜も。