詩人:アル
タバコに
火を点けようとしたら
きみが花のように
笑ってる。
灰皿からはすでに
煙が舞い上がってるし…
「2本同時に吸うの?」
舞い上がってるのは
ぼくの方らしい。
「靴だって
1足より2足を
かわりばんこに
履いた方が
長持ちするでしょ?」
「意味わかんない
アタシはクツなの?
だからフタマタ
かけるワケ?」
「え?
意味がわからない」
「見たよ?」
「何を?」
「ケータイ」
「最っ低だな」
「どっちが?」
「どっちも」
「...ねぇ、謝るから
許してくれる?」
「え?」
「...すいマイセン
なんちて」
「…」
絶体絶命のフェイズ
厚顔無恥なフェイス
一言多いんだ、いつも。