詩人:さきネコ
アスファルトに咲いた花火の閃光
月明かりに溶けていった雪のなごり
目標を見失ったツバメの憂い
煮詰めて作った とろりと甘い記憶
過去を塞ぎ
未来を案ずる
その山も海も越えて
なお その地は見えず
許しの刻印を求めて 旅人はただ その道を真っ直ぐに
足跡を深く刻み込みながら 目指した 一心に
水晶の指輪は語る 物語の真の意味を
信じれば 仮面を取った 世界の笑みが見える
たとえ話を 裏返して受け取った
小石を積み上げて 空に手の届く塔を創ろう
こぼした涙を 器に封じ込めて
時を待つほど 苦しむことはない
2、3ページめくって
全てが解るなら 変わるなら
扉を叩く
それがたとえ ガラス細工の如く脆くとも
危うい明日への橋が
この思いを掻き立てる
Advantage
恋する刃(やいば)
凍りつく刃(やいば)
〔壊れかけの宝箱〕
漆黒の蝶の瞳に 夢をみた