詩人:どるとる
肌に負った傷よりも
心に負った傷は深く
目に見える傷よりも
目には見えない傷は治らない
薬や消毒で治せる傷じゃなく誰かの言葉や誰かの優しさで治る傷もある
でも、見えない傷は一生心に残る
心についた傷がいちばん深い
肉体的な痛みもつらい
でも精神的な痛みもつらい
見えない傷を負った時
誰もがそれを知るでしょう
心を傷つけられた時
誰もがそれを知るでしょう
見えない傷をつけあって 傷つけあった昨日を思い出せば
どれほど自分がおろかだったか知るでしょう
だからこそ見えない傷をつけることは
それだけ重いことなのです
治らないのではなく
おそらく
治せないのだから
心に負った傷は深い浅いに関わらず
どんな傷も治らない
それは見えない傷だから。