詩人:甘味亭 真朱麻呂
幼い恋はもう終わりにしようじゃないか ねぇ
互いの落ち度を認め合う心が見受けられない
さよならの言葉が似合わない 明るい僕にその日は訪れた
気持ちはいつも欲しいものを全て手放したくないのだから
それなりの心得は
持っているのにな
心得る気持ちが足りないのかな
言葉を紡いでは違うと破り捨て
繰り返す 切ない毎日になぜだと問いかけたって
返事なんか返らない事くらいわかっているだろう
それなのにどうしてなのかな
僕は毎回同じ様に失敗ばかり
そのくせ欲しいものを欲しがる
恋なんて 恋なんてするんじゃなかったよ
紫色のハンカチでラベンダーの香りがする
そのハンカチで涙を拭ってもまだ拭い足りないんだよ
遠く遠く思い馳せてみても もう今さら
何もかも 思い出せない 抱きしめる
いらだつふるえを抑えられるのは
君しかいない その理由を僕は知ってた
痛いほどに
なぜだか悲しくて悲しすぎてさ
心の一番奥の辺りがむずがゆい
そう 全てが幻のようにはじめて痛手を知ったんだ あの日
完ぺきな奴だと自分で自分を自負してただけにその痛みは大きく そしてそれ故に失ったものも多大でした
あろうことか不覚にも僕にとっての 一番の人生で失ってはならない人をなくした
それなのにな それなのに失ってしまったそれは過ぎた日の遠い罪のかたち
ずっとこの胸の中で永遠に奏でられ続ける悲しい失恋の歌
恋をするたび 誰かに巡り会い ほかの誰かを好きになるたびに あの日の今日の日を思い出すんだろうな 鮮明なほどに厳かなまでに僕を傷つける 目の前の光さえ遠ざける不安というトラウマの障害と化して蘇り 僕を暗い暗い心の洞穴に突き落としあの日のさよならの言葉…君の涙の理由その罪の形の全て僕のせいだということ思い出してしまう余計なくらいにピュアなこのハートが。