詩人:どるとる
愛って不確かなものを考えた時
僕にはこれっていう明確な答えは出せなかった
そばにいるだけが愛ならば誰にもできるけど愛することがわからない僕には人を愛してても人から愛されててもわからない
だけど気づけば僕も
大切だといえる人と出会って しきりに愛だ愛だといいながら
わからない曖昧なものを今では大切にしているんだ
仲良しでいるだけじゃわからない
けんかしてすれ違ってはじめて愛は痛みとともに見えてくるもの
君の全てを知っていたようで何も僕はわかってなかったんだな
だから君は何も言わずに背中を向けるんだな
だけどだけど
これだけはわかってほしいんだ
この世界で僕が愛してるのは紛れもなく君ひとりだけだってこと
これだけはたしかなことだから
不確かな愛を抱きしめて時おり苛立ち隠せずに手を挙げる時
口を利かない日々が
幻にしてしまいたい日々が僕と君をさみしくさせるから
そんなさみしさがきっと愛を教えてくれるんだね
愛は形を持たないもので色もないから
不確かだけど
限りなく僕は知っている
言葉じゃ言えないけど
この世界の何よりもたしかなことなんだ
答えは君の中にも
僕の中にも
夕飯のお皿の上にも
日曜日の庭の
木漏れ日にも
街の路地裏にも
見えないだけで咲いているんだ
不確かなくらいにたしかなこと。