詩人:剛田奇作
草原がある 見ると 数本の風車がたっている 真っ白な真ちゅうに 真っ白な針のような長い羽が 三本風もないのに ゆっくりと回っている無言で食卓についているパパとママみたいにそれぞれゆっくり 回っている 世界中の質問を無視して魂がどこから来てどこへ行くのか じっと見ている ただ 見ている 秋の片隅のどんぐりみたいに地球の真ん中のどんぐりみたいに大きな羽ははたん はたんと 回って