詩人:どるとる
楽器の弾けない
人だから
この歌声だけが
楽器のようなものさ
譜面も見れない
人だから
音符なんかも
僕にはただのおたまじゃくし
だけれど僕には
言葉がつかえるから
真っ白な紙に思いを綴ります
時にはあなたへの熱い愛を言葉に
時にはこの目で見た景色の感想を言葉に
時にはこの耳で聞いた音を言葉に
見えない世界を絵に描くように そこにはない景色を言葉にするんだ
僕は言葉という楽器を奏でる 見えない音と戯れる
詩人という名の
ポエニスト
季節も時間も無視して
今いちばん描きたい世界を言葉にするんだ
時には悲しみを言葉にして
時には喜びを言葉にして
時にはだれかへの感謝を言葉にするよ
時にはあなたへの熱い愛を言葉に
時にはこの目で見た景色の感想を言葉に
時にはこの耳で聞いた音を言葉に
見えない世界を絵に描くように そこにはない景色を言葉にするんだ
聞こえない音を刻むように ありもしない世界を築くんだ
言葉が僕には楽器なんだよ
歌声が僕には楽器なんだよ
さあ 今日も奏でよう
周りにあるなんでもない景色がいつでも特別な言葉になる
あなたがくれる優しさが あふれる愛が言葉になる
さあ 今日も描こう
新しい世界を
言葉と言葉をつなぎ合わせて
声をそこに乗せて
歌にだってなるさ
僕は歌うポエニスト
何もない景色に色をつけるんだ。