詩人:lua
腹が痛いと嘆いては
花火の後にも近づけず
たった一度きり
夢を見せてくれるならば
ねぇ
あたしを一番
幸せにしてよ
この指が壊れる頃
貴方の指で壊される
滴る水は愛の水
吐息は上手く
交じるかしら?
焦ったって
いつも
見えるのは偽りだけ
手首が痛い
長く紅いミミズのよう
ミミズとは違う頬の赤みを
貴方は大変に愛しく思って
口づけは
一度じゃ足りないの
夜は長いようで
あっとゆーまに
二人を喰らう
シーツのシワも
濡らしたシミも
口走るのは
同じ呪文
ほーらほら
ここまでおいで
猿ぐつわも目隠しも
あたしにはまだ
必要みたいだ
夏の終わりの
線香花火
あたしは今年も
ミミズ腫れ