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[123828] 晴れた空に雨が降る

詩人:甘味亭 真朱麻呂


まだ見たことのない未知の世界が ふたりの胸をふるわせてた
他人は他人で好きな様にやらせておけばいいさ何ら問題ないさ

束になって
手をつないで
予期してたように
起こりうる全てを抱きしめた深夜0時

抱き寄せた身体がいやに冷たかったのは
きっと僕が作り出した下手クソな幻だろうな
わからないものを分かろうとする気持ち
それこそが素直さ

熱すぎる熱風に
心をじたばたさせながら笑う
荒れ狂う未来に
ちょっとだけ見えた未来の頂(いただき)

晴れた空にだって
雨は降る
天気雨が降るように
突然に崩れ落ちる
今がよくても 未来がいいとは限らないしそうとは言えないだろう
それと同じように決まった未来などないのさ

どうやったら僕を理由もなく嫌いになる奴等をこれでもかというくらい頷けさせられるの?
嘘も真も不確かな世界で 自分だけが悲しい様に振る舞う
今になって思う
笑ってあげるくらい出来たかもしれないのに 確信づいてきっと輝くための何かを見失ったんだろう
それだけじゃ自分以外のことわからない 苦しいのか悲しいのかさえ
表情から読みとるほか無いよね 痛みは伝わらない

こんなばか丸だしの浮き世を旅してゆく
思い出せないことを無理やり思い出そうとする様に 手繰り寄せる儚き幸せ

糸を伝い登るように
壁づたいに
闇を抜け出すように
孤独からの

脱出劇は拍手もなく僕の命をもって終わる
幕開けは二度としない
そんな終わりの席で
ひとりきり眠たそうに
鼾(いびき)をかいてる
君の小さな心の奥底

揺れる白百合見つけた

ある晴れた雨の降る
不可思議な昼間に
僕は見つけたんだな
君の新たな一面を。

2008/03/30 (Sun)
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