詩人:虚空
2つ並んだ歯ブラシ
冷蔵庫の"K"
君がくれた絵
君の持ち物
君の気配
この部屋には
まだ全て残ってる
僕には
消すことなど
出来ない
君が僕の
全てだったのに
これから僕は
どう生きればいいんだろう
君と一緒に聴いた
槇原敬之の『PENGUIN』
あの歌詞みたいに
二人で南極に
逃げれば良かったね
そしたら本当に
君と僕とペンギン
それだけの世界に
行けたのに
君は今も
あのMD
聴いてるのかな
あのMDには
僕の気持ちが
たくさん詰まってる
君に少しでも
僕の気持ちが伝われば
それでいい
それだけでいい
もし君が
帰って来た時のために
郵便ポストに
鍵を掛けたよ
ナンバーは
君の誕生日
部屋の鍵は
その中だから
いつでも
いつでも帰っておいで
この部屋には
まだ君のための
空間があるよ