詩人:rei
悲しいことは
数限りなくあって
悲しいことは
数限りなくあって
その中で僕ら
優しい歌の一つ二つ
憶えてさ
生きてくんだよ
素敵だね
本当に
そんな嘘を
どうして
泣きながら
話さなきゃ
ならないの?
つまりは
臆病だったわけさ
空気に溶けるエーテル
月の輪を指でなぞる
そうでもしなきゃ
今夜は
やってられなくて
震えながら待つ明日
朝のカーテンが開くと
飛び散った涙も
雲になって
遠くまで風に
流してくれる
素敵だね
本当に
ううん
嘘じゃなくって
悪いけど今日は
欝屈した憂悶を
友達にして
歩いてく
悲しいことは
数限りなくあって
そのみんなが
妖怪ならば
優しい歌で
おまじない
ちちんぷいぷい
飛んでゆけ