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詩人:甘味亭 真朱麻呂
これじゃまだ足りない これじゃとても満たされない
今じゃもう昔いつの間にか過ぎ去りその影も見えない
前は今よりも高い望みを持っていたな
どれくらいの悲しみを数えたならば
この日々の先 繰り返す毎日に光が見える
昨日の望みが今ならば 今日の望みは何故か昨日より明日に望みを高く持つはずだ
それなのに昨日から明日という今日への望みよりも今日になったら明日にはもっと出来るんじゃないかと本当の限界を見いだそうとしてたどり着きたいと願う
常に高みを目指す
終わらない繰り返しを繰り返す途方もない挑戦ばかりの旅の中で
やればやるほど先に急ごうとする
確かに腕は上がってはきてるけど
その分苦しさもつらさも増えるから
それは痛いほどに知っているんだ
遠ざかる淋しさよ
容易く消えないで
今だけはまだ僕の
中で光っていて
いつか僕のその望み続けた願いが繰り返す日々の先で花を咲かし
希望という種をつけるように 理想が現実のものとなる日を渾身の思いで待っている
明日の実りを常に待ち望みながら
それでも思いはあくまで思いでしかなくて
そこにたどり着いてしまえば 絶望というもうかなえきれない歯がゆさも知るだろう
すべてをかなえるのは難しいことだから
過ぎていってしまった日にはもう
だからこそそんな悲しくほろ苦さのある思い出はひとまとめにして 忘れてしまった方がいい
過ぎ去ることをいい言い訳にして気持ちをごまかすことぐらい許されてもいいはずだしわけないことだから
僕は待つよ ただただ待つよ
思いが咲くのを
君がうなずくのを
待ってみる恋もいいかなと思ったから
そう考えれば気持ちはさわやかに透き通り晴れやかになれたんだ いつかの日々をたどったこの一本の筒型の時の交わる 幾億もの過去の扉の幾年もさかのぼったいつかの一日のどこかで 僕は。