|
詩人:甘味亭 真朱麻呂
絶え間なく続いてる道の向こうに今は見えない未来がある
果てない日々のループの繰り返しの先で僕を待っているよ
『とことん頼りない
背中が黄昏に染まる頃には夕飯の準備をするよ あなたの帰りをワクワク待ちわびながら味見したり
味の善し悪しには
文句をたれない約束だから安心して創作料理が作れる あなたは単にお人好しなだけじゃなくてとことん料理が下手な私のようにあなたもとことん味音痴なの
偶の偶には ねぇ
どっか外に食べに行こうとちょっとお財布を確かめて面倒なことがないようにという第二のもくろみもあるけどそれは二の次ネ』
そういう君に僕は今日もただいまという幸せのベルが鳴る 音符にして並べた譜面の上踊る見えない鼓動の妖精たち
僕の幸せは形じゃなく ましてや目に見て楽しむようなものじゃないけど
それはそれで言葉という温かさだったり ぬくもりにあふれた言葉にならない心を満たしに満たす気持ちのあらわれだったり
様々に形を変える様々な愛情を君はくれるから それ以上を求めることもなく
足りる?ともしもいわれても十分さというだけの心の準備と余裕は綽々さ
計量スプーンでも計れないこの幸せは謎めいた快いfantasy
小さな喜びや幸せが生む温かさに勝るものなんて僕は知らない
温かい部屋に待つ
エプロン姿の君を
ただ見たくって早く早くと足踏みも軽やかにはずませてぐつぐつと煮立ってる煮物は僕の好きな肉じゃが
ただね、ただいまの声が聞きたくって
此処に帰るんだ それもただし君の声じゃなきゃ聞く意味もないさ
それだけでも幸せじゃないかな
滅入るような雨の日も風の強い日でも君の温かいぬくもりに包まれた我が家に帰れば電車の中で鞄抱えて窓に映る自分を見てたせつなさもその瞬間にきれいに消えるんだ
君の声を聞けば不思議に笑顔になれる だから僕も気持ち良く返せる ただいま。