詩人:甘味亭 真朱麻呂
ゆっくり目を開けて
ゆっくり目を閉じる
まばたきの瞬間に見えたまぶしげな光
小さくうなずいたら
また走り出せるさあ
通り過ぎていく日々はいつでもどこかかげりをひそめて
悲しげなその目を開けてなにが見える
なにを見たいのかな
風に吹かれた胸をさらうように闇をどかしてく ひとつずつじゃまな感情も
明日になれば
きっと全てがわかるだろう
今日わからなかったこともたった一日違うだけでその一日が不思議に昨日変わらなかったものを変えてくれることもあるさ
絶え間なく続く旅路
どこまでも駆けだしていく
駆け巡る季節を超え
やるせなさや切ない気持ちに胸を焦がしながら走り始めたときから感づいてた
この旅には終わりが待っていること
決められたラストがあることを知る
両手にあふれる光はいつの今日でも
まばゆく僕らを照らしてくれる
揺らぐことはない思いを抱きしめてた
歌い出せば全てが日常や当たり前になって何ひとつ疑いや違和感もなく馴染んでいくのだろう
どんな形にせよ
僕は馴染んでいくのだろう 誰でも
明日になれば 案外 口に出してたグチよりも出来るさ
気付いたときには終わっていて振り返る夕暮れになるさ
全てが全てに終わりを告げる日 今までのことこの世界の意識のあるうちに永遠のさよならをする無意識にかえる時になるさ
その一瞬で全て吹き飛び全ての忙しさから逃れる代わりに与えられる静寂が悲しくって ただ目を閉じてみたけど今はできる限り多くの景色眺めたい
今は 今は 生きている今はいつか暗闇は好きなだけ拝めるのさ
意識のある死なんてないのはあったら悲しいから
無意識に退屈にもならないように神様は決めた
全て 全て 僕らが生まれる前に永遠より長い時間をかけて考えそれと同じくらいの時間をかけて出来た世界が今の世界。