詩人:甘味亭 真朱麻呂
今日の君も明日の僕も いつの日の僕でも誰にだってさ
いつか全て別れるための今日という日の出逢い だからこそ掛け替えがないのはそのためさ
慰めあいなど一時的な気休めだと本気も本気でつぶやいてた
この出逢いがもしもそうだとしても僕は別れるために出逢うとは思いたくない
悲しくて濡れた頬を拭い どこまでも甘いねなんて言われたって引き下がらないのさ
通り過ぎていく今日はやがて戻らない幻へと変貌(かわ)るけどね
それでも刻みつけたこの胸の中の証をつけた
今日を僕は忘れない
そして明日も続けて生きるだろう 証を残すために
それが果ては出逢いは別れだと認めることなんだと言われても
証を残さないで歩いて行く勇気はまだないから少し大目に見て
素直な心で向き合う今があるのは 全て幸せくれた君のおかげだ
いつの間にやら昔を懐かしく語ったり古い記憶を思い出だというだけでそれは逆論だ
何枚かの未来の中からあの日 選んだ未来ははたして今の僕に最良の未来なのかななんて思うも
昨日の笑っていられた自分を今ではうらやましく思うのも決して今までのような積み重ねをしないための補助なのさ
深くえぐられる胸が痛み出すけど
同じような日々を生きていくのは当て紙にした紙が悪いのか
昨日を今日に写し取り 今日をまた同じように明日に写し取る夢の中 頭の中ですますのさ
悲しくて むなしくて言葉が連ねる途中 たまに詰まるよ
お風呂のお湯が暗い穴に吸い込まれてゆくみたいに呆気ない終わりであっという間に大人になり失うものももうなにもなくなる日がやってきたら今度は自分の番だ
君が持ってきた水とお湯で割った湯冷ましは 少し身体の火照りを取り除くには十分でした それだけで僕は明日の足跡をつけるのも楽になる ほんの少しの気遣いやそのあとのキッスですっかり忘れかけてた男の部分も元気になる性分。