詩人:どるとる
たとえばここに画用紙が一枚
もしもあったならば
僕は何を描こうかなあ
そうだ君の顔を描こう
真っ白な紙の中に
まばゆい愛を閉じ込めて
笑った顔も
怒った顔も
泣いた顔も
全部 好きだよと言いたいな
柄じゃないけれど
たまに思うんだ
僕が世界一愛してるのは君だけだって事
見えない花束を贈るよ
永遠に忘れられないメッセージ添えて
流れる 題名のない愛の唄
まるで魔法のように
さっき喧嘩していたばかりなのにもう仲直り
青いこの地球に生まれて もうはや20年あまり
いろんなことそれなりにあったけどね
思えば何ひとつ変わってないな
大人になっても
幼いままだ
でもそれが時に自分を助けてくれるんだな
だからこのままでいいや
変わらないことの素晴らしさも
変わってゆくことのはかなさも
全て 整理なんてつかない 散らかったままがふつうなんだよ
乱れた精神状態を正常と呼ぶならそれは間違えなんかじゃないんだ
星ひとつ今視界に横切るよ
永遠に忘れられない夜がもし今夜なら
唄おう 題名のない愛の唄
そうさ種も仕掛けもない摩訶不思議な呪文を唱えればたちまち
距離は急速に縮まるのです
紙に描いた君の顔はどことなく 悲しげだった
いつもいつでも一緒にいられるわけじゃないから 寂しい思いさせるけど
もしもこんな馬鹿な僕を待っててくれるなら わるい思いはさせやしないよ
星が綺麗な夜に
君の家のドアをノックするよ
そしてとびきりの笑顔で君にこの愛を届けましょう
題名なんか必要ない
かっこつける必要もない
僕は僕のまま
馬鹿なまま
愛されて
ありのまま
愛されている
ほらね、こんなことしてる間にも
星はいくつも夜空を流れていく
今わかったんだ
いちばん大切なこと
頷く僕と君の心の中にはもう迷いなんかひとつもない
たどり着く明日は
今日なんかより
ずっとまばゆいぞ。