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詩人:阿修羅
すきになるわ、やめとこゆて
未来が消えて、ゆくんでありんす
月を見上げて、
煙りを吐き出す
夜風に攫って
もらえりゃいいのさ
オトナはそんなもんやとか
餓鬼な私にゃよーわからん
そうなんでしょうよ
さあ、耳を塞ぐ ヘッドフォン
もう聞かなくていいように
繋ぐ指、そんなもんは元からなかった
殺す時点で、この感情
突き詰める のは ただの野暮
正直になど 生きてゆけやせん
あんたが教えたんでしょーや
あたしはそれを、
ただ犬のように護るだけ
あんたが 待て を 解くまで
あたしはここで立ち尽くしたまま
あんたが あたしを忘れても。
それまで強く生きてやる
どう生きれたら そうなのか
まったくわからんけど
そりゃあ あたしが餓鬼だから
月を見上げて
煙り吐く
酒が心の
薬というなら
あんたは何に
傷ついてんだい
月を見上げて
唄いますから
あたしの声を
好きだと 云って
あんたがひと欠けらでも
あたしを想っているんだと
妄想に溺れて
あんたの知らんとこで
死ぬまで 犬でいる。
深く、深く、遠吠えを放つから
あたしの 声が涸れる前に
迎えにきて
迎えにきて
夜風に攫われりゃ
いいのさ きっと
酒が心の 薬というなら
あたしと呑んで 暴れんさいよ
何があっても 其処にいるから
わおんと吠えりゃ、
月が出る
あたしゃ 今日も
ここで一匹