詩人:どるとる
右中間をぬける
ボールのように
自由に向かって
歩き出す
大人への一歩を
踏み出した
僕の卒業
桜に見送られて
君は散ってゆく
木の葉のように
舞い落ちたら
自由になれる
夢を叶えるのも
時間を無駄にするのも君の自由だ
さあこれからどうする?
吹き抜ける風のように
策なんかなにもなくて最初から空っぽで
ただ 漠然と思う
僕はもう大人なんだと
落ちてる桜の花びらの道を 僕は歩く
どこに向かうかはまだわからないけど
桜に見送られて
誰かに手を振って
僕は僕からまたひとつ卒業します
僕の抜け殻だけ残したまま
旅立つ船出の朝
僕の卒業
ふいに見上げた空はどこまでも澄み切っていた。