詩人:甘味亭 真朱麻呂
いろんなものが練り込まれた混沌の闇の中 光が増えれば増えるほど愛着がわくよ
ちょうど欲しいものを運良く買えたときの感覚のように 何かしら願いが叶えばそりゃさっきまでは悲しくてもさっきまでの話とばかりにすぐさま上機嫌に早変わり
言い訳だけは昔から変わらず天下一品で
ほかの光を少しも通さない
人の話に少しも耳をかたむけようともしない僕
足りないのはいつでも脳だと、脳がノーだ
眩しくはないが不思議と明るい黒い光を浴びて
世界を猫の目で眺める
仕草さえ猫になりきったように
猫の鳴き声でおっかないくらい大きな空に小さく対抗しようと届かない声で吠えて見せたつもりさ
これでも
こんなんでも 精いっぱいね 僕的には
やりきったつもり
酸っぱさに甘えた
些か鼻にかかったような声
ニャーオ ニャーオ…
遠ざかる春に僕は立ち止まっていた
どれか当たりゃ良いみたいな自信のない的当てはノーコンの奴がする射的と同じだろう
アーモンドを奥歯で跡形もなく噛み潰して
君のあのさよならの言葉もそれと一緒に
噛み潰してそのまま忘れられたら良いのになあ
何故それが出来ないの
僕は悩んでいたんだ
そのことばかりにだけ
迷いに迷っていた
なんでもかんでも
なってしまう現実ならば全てが嘘になるね 珍しくもないから誰も見向きもしない
時々誤るからすばらしいんだろうと思う
そんなライフの中でまた今日もなくしたあの日の僕自身の声を探しています
退屈な森の中で
あのポリバケツの奥にないかと漁ってはみたものの
なかったよ
現実をそのまま受け入れている君はいつだって目に見えているのが正しさだと誤解する
闇雲な毎日だ それ すなわち甘いような苦みがあとから舌をつくアーモンドライフ ただ静かなだけの休日もそれとは違い忙しい平日も変わらずビターandホワイト。