ホーム > 詩人の部屋 > りんくすの部屋 > 金の斧 銀の斧 > 投票

りんくすの部屋  〜 「金の斧 銀の斧」への投 票 〜

  • りんくすさんの「金の斧 銀の斧」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[10306] 金の斧 銀の斧

詩人:りんくす

きこりが鉄の斧を泉に投げ入れました
泉の精が金と銀の斧を持って現れました
この斧を落としたのですか?と尋ねると
そんなわけないだろ!ときこりは怒って帰ってしまいました


きこりが鉄の斧を泉に投げ入れました
泉の精は少し考えて
落とした鉄の斧を持って現れました
きこりは愛がない!と怒って帰ってしまいました


きこりが腹いせに石を泉に投げ入れました
怒った泉の精が大岩をきこりの近くに投げ返しました
何でこんなひどいことをするんだ!と
きこりは泣きました


泉の精が膝枕してあげようと泉から出て来ると
きこりは泉の精を泉に突き飛ばして走っていきました


きこりが帽子を泉に投げ入れました
泉の精は現れませんでした
きこりは雨の中いつまでもいつまでも
泉の精が現れるのを待ちました


晴れた日に
きこりが一輪の花を持ってやってきました
泉の精はにっこりほほ笑みました
きこりが黙ってしまったのを見て
泉の精は気付いたのです
きこりはただ泉の精に笑ってほしかっただけだったのだと
でもきこりはやっぱり怒鳴りながら
走っていってしまいました


泉の精は少し溜め息をつきながら
擦り傷のついたきこりの膝小僧は大丈夫かなと
心配しています



2004/04/03 (Sat)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -