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詩人:甘味亭 真朱麻呂
愛はだれにとってもやさしく美しいものであれ
だけれどそう願う心の奥では何故か不安がる僕がいる
小さくうなだれたこの肩に降り注いでる
嘘と本当の双方のどちらかが真実だからどちらかを疑い深いまなざしでにらまなきゃいけないんだ
惑わされずにすぐに答出せたら苦労はしなくてすむのにね
夢の中で雲にのっかり空を散歩してるような不思議な浮遊感
深く胸に息を吸い込む僕を包む
変わらない日々の中で
年をとるたび
歳を重ねるたび
色あせてゆくものがもしも此処にあるなら
その色あせてゆくものが少しだけでも元の色を保てるように
何かできないかと考えたら行き着いた答があった たったひとつだけあった
それは心そのもので
つまり心の色を褪せさせないことにある
心まで長い年月の中で年をとりすっかりしわくちゃになっているなら
今すぐ心だけでも生まれ変われるように あの懐かしい日々を思い返すように思い出してごらん
きっと若さが戻るはずさ
目には見えないけど
決して見えやしないけれどだけれどきっと若さとは見た目よりも心だと それに勝るものはないと思う
なんて思っては言葉をのみこむけど
これだけは僕の中での真実なのさ
紛れもない答で 揺るがない真実なのさ
割り出した計算からの答より もっともっと人間らしい感に近いものから生まれた答
それこそが僕のいままで生きてきたゆえの
生きてきた心という大木の樹齢 いつまでもその若さを保って全てがたとえ気休めの言葉でも
きっと自分を救うには十分の命綱にはなるはずだ
だからいつまでもいつまでも若い心で
だからどこまでもどこまでも同じ心で
生きてゆこうと 生きていきたいと 生きていくんだ
そう自分に誓ったときから始まっていた 僕の人生は
思えばあの時から気づいてた悲しむばかりじゃだめなんだと。