|
詩人:どるとる
長いこと僕の手をわずらわせた夜がやって来ました
時間の波が素直に引くように
静かな街並み
消えた人影
子供が遊ぶ無邪気な声も聞こえない
誰もいない 道にぽつんとある 自販機の明かりだけが遠めにも揺れているのがわかるよ
なんとなく 何気なく 僕は悲しくて
驚くほど 思い悩むほど 今は切なくて
言葉にならない気持ちだけが 胸の奥をしめつける
夜の灯りがどことなく泣いている
そんな気がして仕方ない
慰める言葉もない
この僕には
惨めなこの姿が
似合ってるのかな
僕の心はガラスのように儚くて
少し ふれられただけで 壊れてしまうほどもろいのさ
涙は ビー玉のように煌めいて
美しいけど
安っぽい
ガラス玉さ
今は強く前に進むため 笑おう
夜の灯りが泣いている
僕も泣きたいよ
でも今は 明日のために 笑おう
強く笑おう
それが本当の強さだと知る時
僕は本当の大人になれる
そんな気がする
笑われたっていいさ
ちゃちなプライドぶら下げ
風に吹かれて
黄昏の中で見つけた答えだ
僕はそんな自分を誇りに思う。