詩人:甘味亭 真朱麻呂
僕と君が不意に気が変わってどこかでふと出逢って
偶然からその出逢いはつくられて始まったのか
今ではわからないけれどただ一つだけ言えるのは
たとえどんな出逢いであろうとも出逢い
互いに恋に落ちて愛を誓ったからには最後まで愛するという
その約束だけは永遠に揺るがず動かない真実だから
なんとなく空を見て
なんとなく涙を流す
なんとなく夢の中を
なんとなくさまよう
そんなふうになんとなくで過ぎ去ってゆく
日々は今日も変わらずにその切なさを風にして吹かすよ
きっともう戻れない
あの輝いた頃へはね
二度と会うこともない出逢いなのさ
たった一度きりの
僕がたとえ誰かよりも劣っていてもいいんだ
僕は僕なりの人とは違う光抱きしめてるから
君は君で
僕は僕で
互いに競争しあう
ライバルのように
愛し合っていても
その関係は変わらない
ずっと そう ずっと
他人にはないまばゆい光 他人にはそれをばかにする権利はなく
僕にしても君の持つ光ばかには出来ないんだ
涙するたび思うひとりぼっちも慣れっこになってきたなと
そう思ってしまったら一貫の終わりなのに
あいかわらず自分には懇切丁寧な僕は誰よりも弱さを握る人
隠した玉手箱
中から吹き出した
煙で目がしみる
おじいさんにはならない
歳はとらない
浦島は竜宮城へ行けない
人生はおとぎ話じゃないから
現実しかこの瞳には映らないから
だから悲しいのさ
ひっそり こっそり
盗み見て 他人の苦労してまでも出した答を写させてもらうみたいに 無断で断りもなく他人の頑張りを落ちてるお金を拾うみたいに簡単に我が物顔で嘲るように盗みとる
だけれど本当に嘲らなくちゃならないのは自分です
自嘲するべきは此処にのさばる無傷の僕なんでしょう 本当はね。