詩人:ユズル
自分から
背を向けたこと
帰ろうか と言ったこと
言葉のやりとりを止めたこと
さようならと 告げたこと
一度だって
ないんだよ
そう 臆病で
来ないものも
念のため 待っていて
街角 目を泳がせて
所在なく
ただようんだ
似ている わたしたちは
正反対を 演出して
距離を保って
けれど似ていない わたしたちは
わたしは やはり 君を見上げる
僕が上にいるんじゃない
君が自分から下に落ちてしまうんだ
そのとおりだね
綺麗な言葉で綴れない
本音は ただ 醜いだけだろうか
なにもわからないわたしは
わたしたちは
今日も瞳を閉じて 眠るよ