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詩人:甘味亭 真朱麻呂
他人の心の中は誰にも目には見えないけど時々いやなことは透けて見える
それなのに本当に知りたい事はなぜかいつまで経っても見えないままです
頭の中のかすかなイメージを頼りにその形を持たないイメージを形ある言葉にして 文字という立体感を持たせるように
言葉にも文字にだってそれぞれにある
たったひとつだけの答という光
本当のことを伝えたいのにね いつだって嘘で隠してしまう時のほうが多い
別に隠すような事じゃないのに無意識の中で隠したがるのはきっと真実におそれを抱くがゆえの悲しい習慣づいてしまった哀れなほどの臆病者の習性
そして僕たちはここでそれが終わったらすぐ次の行き先を早くも選ばなくてはならない
それを悲しくてせつなくってって思ったり考えたりするだけで次の行き先へ向かう足取りは重くなり乗り気じゃないから不安もよりいっそう増すんだ
それでも僕たちは次の行き先へと向かって
知らないあいだにいくつもの思案を頭に浮かべている
どれだけため息ついても探してるものは大きければ大きいほど巨大な壁に遮られた試練があるものでいつでも恐れるその先にあるもの
恐れれば恐れるほどに壁は高く立ちはだかり僕の行く手をためらいもなく阻むよ
そして始まりやがてそれも少しして終わる
一瞬の沈黙が破られた瞬間に固く閉じた宝箱のふたは開く
気がつけばなんでこんな所に来たのかさえ
曖昧になってごちゃごちゃにただ続いてく日々が果てしなくどこまでも終わりのない路を開かせてゆく
明日が今日とそして今日が何年先の未来にも自分の終わりの日にさえ繋がっていつかその繋がりの中で僕の物語が動き出して始まったように僕も気がついたときには静かな終わりを見るだろう 強がって大丈夫そうな顔をしてるけど
人が思うよりも僕は大丈夫ではないし
本当は大丈夫な時の僕くらい僕はそれに反比例して苦悶の気分さ。