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[125841] はじめて君の決断に異論を

詩人:甘味亭 真朱麻呂

強がりなだけの人たちが棲む惑星へふたりで逃げましょうか
誰にもじゃまされない頃合いを見計らって住人になりにゆく
こんなに晴れてる空 久しぶりに見た気がするのはなんか不思議だね

鮮やかな気持ちで開いた今日の扉なのに
気づいたらまたいつもの癖でため息を吐き出してた
本当は笑えていた自分を想像していたのにとんだ的外れだね

いいの? 僕はね 君がいいならいいんだけど ただついて行くだけでも幸せだから

けれど
君はなぜこうまでも
泣いてるの?
顔は笑ってるのに
目では泣いてる
歯で唇噛んで
必死に涙こらえてる
無理に笑ってる
隠しきれてない悲しみがはみ出してるからバレバレさ
誰が見ても判るほどに

はじめて君の決断に異論をとなえてみた
君のいま決断したことは嘘から出た決断だから受理できない 早くなんて言わないでよ 僕なんかじゃ君の悲しみ拭えないの?
声もふるえた
夜風がさすように冷たいのは予想にはなかった
揺らいだ自信がただどこまでも逃げ道を作ってく いつものように
だけど逃げない 今度ばかりは逃げられないんだ

だから僕は君の手を引いて本当の望んでる場所へ君をなぜか僕は導いてた
それが自分の不都合な未来を招くとしても 君のためならと 君の幸せを本当に願うならとためらう自分を押し切って走り出したんだ

導いた人は遠くで手を振り声の届かない声で僕へと何かつぶやいたあとで消え去る 雷に打たれたようなはじめての感覚
君に恋をしたのにやっぱりありがとうだけで終わるのだね
この恋も的外れさ
リアルすぎる恋の予感さえ嘘だなんて憧れにあるような理想は遠すぎる
痛みすらないから僕はただ迫真の演技で痛がる真似事 君をうらんだり君が泣くほど好きな奴をねたんだりする心さえ最後の君たちの笑顔であたたかく全て包まれるからどんなに強い憎しみさえ消えてしまう。

2008/05/06 (Tue)
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