詩人:どるとる
たった一度の人生だけど
ある人は本気で
ある人は投げやりに生きてる
どうしてなの?
死にたいと思って
高いビルにのぼった
そんなときに限って
空がひどいくらいに澄み渡ってる
だから死ぬ気が失せるんだ
僕はなんのために生まれ なんのために死んでゆくんだろう?
そして天に召される日何を遺すんだろう
一日一度笑えれば
それで全てが報われる
一日一度笑えれば
あとはそれで報われる
どんなに貧相な毎日だって構わない
住む家があって
三食食えて
お風呂に入れて
7日仕事して
また土日休んで
たまに出かけて
全てが灰になるまで
あれやこれやを続けて
今日もそんな気持ちで生きてる
くだらないかもしれねえけど
ドラマみたいに
その主人公みたいに
役割があるならば
そんなふうに
そんなふうに
思ってる
真夜中 なんとなく
散歩に出たよ
そして誰もいない公園でブランコに座って 泣いたよ 泣いたよ
言葉にならない
声のごみ屑を
吐き出しながら
泣いたよ 泣いたよ
一日一度笑えれば
僕の人生 それでいい
夢も彼女も親友も
もう 何にもいりません
平穏な日々よ
このまま続いてゆけ
数回のあくびとため息を繰り返してるだけ
誰かの愚痴を聞き流してるあいだに
日は簡単に暮れて
そして ただ
この身果てるまで
定められた時が満ちるまで
僕はただ ここで
さよならの時を待つ
さよならの時を待つ。