詩人:弘哉
台本の打ち込み
欠席の子の代役
頼まれていた俺の役割がどんどんと消えていく
いてもいなくても同じなセリフの無い脇役
それが俺に当てられた役目
目の前で進む舞台をただ傍観してる
8月には主役やってたのにな
場所が変わっただけで無力になる
多分舞台以外でもそうなのだろう
必要とされていないことが何より寂しくて
思いきり舞台を駆けていきたくて
幕の降りたステージのバミリを剥がす役だって歓迎だって思える
自信過剰な俺らしくもない弱気な心が叫んだ
誰か俺を必要としてください
脇役としてでも
要らない役にはしないでください
一番底にいたら恭しいことも言えるっていうのに
1つ役割を貰えれば調子に乗って高みを目指すんだよな
そんな自分を叱咤して
今回は素晴らしき舞台監督に
貰えた最高な役割を
一所懸命やり遂げるよ