詩人:黒夢
僕はこれから、貴女の前から居なくなります。
貴女を置いて逝くのは
とても悔しくて
とても哀しくて。
僕がいつもかっこつけたことを言って
貴女に笑われていたのは、ただの気紛れじゃないんです。
この言葉が、少しでも貴女の中に残ってくれるように。
貴女が僕を忘れない為に。
少しでも長く、貴女の中に僕が居るように。
きっと貴女は僕のことを忘れてしまうだろうから
それでも僕はそれを咎めはしません。
少しでも長く、貴女が僕を想ってくれたら。
そう思うんです。
僕は我侭で、愚かで、子供だから
いつまでも貴女を束縛していたい。
いつまでも、貴女に隣に居て欲しい。
いっそのこと、貴女を連れて逝けたら。
そんな馬鹿なことを考えるくらい
僕は、愚か者です。
貴女に忘れられない為に、貴女を束縛できるように
貴女が僕のことを想ってくれるように
貴女が生きてくれるように
僕は貴女に沢山の言葉を遺します。
貴女が忘れられないような、強い言葉を。
少しでも記憶に残るような、強い言葉を。
霞みゆく視界の中に、貴女を思います。
貴女が何より大切で、誰よりも好きでした。
だから僕は貴女に
沢山の言の葉達を遺して
貴方を想いながら
最期の涙を流します。