詩人:楓琳
さぼてんにはね
触れると刺さるトゲがびっしり
トゲが恐くて
みんなさぼてんには
近付こうとしない
だから今日もさぼてんは
ひとりぼっち
でもねさぼてんも
ただ人を傷つけるために
トゲがある訳じゃないの
トゲの下はとってもやわらかくて
弱くて
傷つきやすいんだ
本当のさぼてんは
傷つくのが恐くて
独りで小さく
うずくまっているだけ
だからね
君に少しお願いがあるの
それはね
さぼてんにそっと
優しく話しかけてあげてほしい
ってことなんだ
きっとさぼてんは
最初の一歩が
踏み出せないだけ
だから君に手をひいてもらえば
そのあとはちゃんと自分で
歩いていける
だって本当は
さぼてんは人が大好きなんだ
僕には出来ない
でも君には出来る
さぼてんには幸せになって
欲しいんだ
だからお願いだよ
‥‥‥なんでさぼてんのために
そこまでするかって?
そんなの簡単だよ
僕はさぼてんが大好きだからさ
君もきっと
さぼてんのことが好きになるよ