詩人:どるとる
この世界に生まれて
もう何十年 経っただろうか
季節が流れたのも嘘に思うくらい 何ひとつ変わらない僕が今ここで笑ってる
夢を叶えたわけじゃないし
それどころか歩いてくる途中でいろんなものを落とした気さえするよ
それでもあえて拾わなかったのは 僕にはただの重荷だと感じたからだ
いくつもの夜と
いくつもの朝を
僕は今まで
なんのために
乗り越えてきたんだろう?その答は…
繰り返す毎日の中で
何かが僕の中にもしも生まれるようなことがあったとしたら
それは多分気づかないくらい ささやかな変化だから 大人になっても
傍目からは違って見えても自分自身では気づけないものなのさ
ここで笑う僕のこの胸の中にあふれる喜びは やがて 吐き出したたばこの煙のように 雨がまた降り出せば たちまち消えてしまうけど
ただ今だけは
まぶしいくらいの
この陽射しに
笑うよ
生まれたての幸せをこの胸いっぱいに感じて そして抱きしめて
見事に織り成される 網の目のような運命の緻密な流れに逆らうように生きるなら
貧しさを言い訳にする事もしないで 小さな幸せとか くだらない話に 馬鹿みたいに素直になって笑うのも必要なことさ
降り出した雨にずぶ濡れの僕は出てくる言葉さえ 全てなくして 目の前にあるただ暗いだけの夜に夢から覚めるように見つけたものそれは
あたたかい光
希望という名前の
陽射しのよな
スマイル
笑えば笑うだけ
明日が輝いてゆく
そんな気がする
僕はただ脳天気なだけなのかな?
でも間違いじゃないだろう?
ただ今だけは
まぶしいくらいの
この陽射しに
笑うよ
生まれたての幸せをこの胸いっぱいに感じて そして抱きしめて
眠気など吹っ飛ばして新しい朝を軽々と笑いながら飛び越えよう
街行く僕の顔には
はちきれんばかりのスマイルが光ってる
何が楽しいってわけじゃないけど笑おう。