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[126410] 笑えてても幸せとは限らない

詩人:甘味亭 真朱麻呂

ほらまた笑顔を浮かべたから心の底から幸せになれたね
涙を流しそして笑顔を浮かべた数だけ人の心も成長する
大人に子供がやがてなるように誰もが心とも大人になってゆくんだ

いつでも悲しい笑顔で無理をして笑っている
そんな笑顔しかうかべられなくなったこの頃
本気で心の底から笑えてない笑顔なんてうかべても悲しくなるだけさ

だから鏡に映る僕の両頬を指でつりあげてもすぐにはなせばもとのへの字口に戻ってしまう
本当はもっと心の底から笑いたいのに
あまりにも今生きてる日々が重たすぎてなんて
一生分のため息を吐き出し尽くしてしまうほどため息ばかりの毎日
これから抱える不安や重い荷物も今でさえ限界なのに抱えられないくらいに
苦しげな表情でいつも他人にただ合わす愛想笑いが
ほらまた またほら
くすんでいるね

そう気づいたのは
もうずいぶん前からで
だけれど僕は今までそんな顔をして人前にでてたことを
恥ずかしく思うこともなく ひきつったむりやりな笑顔をまた今日もうかべてた 昨日と同じに
今も 昨日自分と誓いあった約束もいつの間にか忘れてるのさ

変わり映えしない1日が無意味なくらい他愛もなく本のページが風にめくられるように過ぎてく
夕暮れの色が綺麗すぎて心にしみてくるんだ
意味もなくただ悲しくてそんな小さな悩みなど世界じゃちっぽけなはずなのにな 自分の中では一番なによりも大きな悩みに思えてさ
他人の悩みなどは見えてないように
自分だけで精いっぱい
今はもう手いっぱいさ

両手にあふれてた希望はいつの頃からか全て不安に変わってた 暗闇の向こうを照らす光はいつかの僕が見た愛のもう一つの姿なのかなあ

ほらまたそんな笑顔 嘘っぱちのつくり笑いしか今はうかべられなくて 言い訳ならばいくらでもひっきりなしにいえるのに 笑顔を失くした瞬間の涙だけ抱きしめてしまう。

2008/05/16 (Fri)
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