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[166045] 拝啓、平和なる国から

詩人:どるとる


僕が悲しい時には
雨が降っていてほしい
晴れた空じゃ泣くにも泣けないから

僕が笑いたい時には
青く晴れていてほしい
雨じゃ笑うにも笑えないから

僕がこうして笑ってる今も世界のどこかでは
今もつまらない争いが起こってる
そして何人もの人たちがその犠牲になってる

僕はただここでこうして自分の今を見つめながら
楽しけりゃ笑い
悲しけりゃ泣いてる
それだけだ

どこかで今日誰かが
悲しんでいても
僕は自分の今だけを見つめてる

肌の色もつかう言葉も文化も何もかも違うあなたの心に降る雨は冷たいですか?
どうせ雨に濡れるなら嬉しさあまって降り注ぐうれし涙ならいいのにね
戦地でインタビューをうけてる現地の子供たちの瞳は何かを訴えかけていた

僕は誰かがどこかで傷ついていても
どこかで悲しい雨に濡れてても 気まぐれに平和を願ったり願わなかったりするだけだ
だけれど僕だって平和な世界が一番いいってことくらいはわかってるんだよ

だから僕はテレビを点けたまま GMに移っても 笑えなかったよ

こうして平和に毎日笑って どうでもいいことに苛立って 欲ばかり張って
少しでも思い通りにいかないと すぐにわがままを言う僕など小さいね 小さいね

僕の心は今日も晴れ
雨がもしも降っていても 笑えるけれど
あのテレビに移っていた子供たちは 晴れていたって 僕より何百倍も 笑えない日々を生きてるんだな

それを考えたら
僕らの迷いや悩みなど あってないようなもんなんだね

拝啓、平和なる国から 誰かのご無事を祈る

少しずつ 少しずつ
あの子供たちの涙が笑顔に変わりますように

身勝手な大人たちのくだらない争いは子供たちの感情を閉じ込めて 笑うというあたりまえな表情さえ奪っているんだ

目を覚ませ 愚かな馬鹿共よ

争いのない平和な世界ほど美しいものはないはず。

2011/03/05 (Sat)
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