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詩人:どるとる
長い長いこの夜を過ごしきるには
容易なことではないのです
今日の悲しみ
今日の切なさ
そしてキズアト
明日になるまえに
夜が明けちまうまえに全て整理つけとかなきゃ仕事なんて手につかない
コドモもオトナもみんな苦しんでる苦しんでる
どんな夜でも悲しみが無い夜なんかないはずだから
何かいいことがあった日でもよけいなくらい悲しみがわき上がるのさ
消えない記憶の所為か
夜はゆらりゆらりと揺れながら僕を夢にいざなうけれど
やがて朝が来るよ
たとえ嫌な朝でも迷惑でもみんなみんな悲しみに頭から突っ込んでゆく
なけなしの勇気振り絞って あえぎをあげながらギリギリのギリギリでギリギリ生きる
本当は本当はもう死んでいてもおかしくないとこさ
でも僕が強くてねばり強いから
生きていられるのさ
なんて自分をえらくほめてなんとかどうにか前に進めるように夜をしのぐよ
暗い気持ちに心まで沈みこまないように夜は無意味なほど明るく振る舞って
周りの景色にそぐわないほど明るく振る舞って僕は生きる
そんな自分
自分でもいやんなるくらいいやだけど仕方ないと割りきっていつも笑うよ 愛想笑いで夜を乗り切ってさ
まだまだいけると全然大事だったと無理に笑う僕がいるよ
明日の夜もずっと先の夜ももちろん今までの夜もそうやって乗り越えていくしか無いのだろう
生きる事
生きてゆく事
選ぶなら
望むなら
少しでもほんの少しでもよりよい夜の過ごし方編み出すしか
編み出すしか無いだろう
全てはリアルを生き抜く自分のためにあるのさ。