詩人:まとりょ〜鹿
冷房設定温度20度
エゴでエコな我が家
リビングは冷蔵庫で
蛇とガマの睨み合い
さしずめ僕は冷凍の
カッチカチなマグロ
斜に構えてた彼女も
静かに冷凍マグロで
まるで倦怠期みたい
爽やかにジョークを
ノーリアクションで
寒いと静かに返す君
ブラックユーモアが
満載だったなんて今
うっかり褒めてみた
もちろん静かに返す
やり取りが小一時間
こちらも話反らして
考える隙すら与えず
そんな策略とは裏腹
心も身体も冷えた君
本当に冷凍マグロだ
隙なんざありゃせん
こうなったらヤケで
ここは寒いから二人
もう一度暖かい家庭
やり直してみようか
そう耳元で愛の懺悔
君はハァって吐いた
そんな口元に注目を
三秒後に訪れてきた
無言のマグロ状態に
冷房設定温度20度
それ以下、氷点下の
心に寒さを感じれば
本当〜に寒すぎるぜ
とりあえず冷房だけでも消していいでしょうか?愛しの暑がり奥様。