詩人:凜一
世界中のきれいなもの
ぜんぶ集めても足りないような
光の渦のなか
あなたと私
ふたりきりで
きれいな水
きれいな空気
きれいな燈
けれども私の目にただ映るのは
あなたの横顔だけで
そこには数えきれない程の命があったのに
そこで息をしていたのは確かに
あなたと私だけで
嗚呼、
このまま
この場所だけを残して
世界が消えてしまえばいいのに
夏が終われば消えてしまう
淡き蛍の燈に照らされ
願ったこと
この想いだけは
どうか消えないで
来年の夏もまた
出会えるだろう
泣きたくなる位きれいな
光の渦のなか
あなたと私
ふたりきりで
2006/07/31 (Mon)